会社がアルファギーク化すべきではないのでは

打ち合わせ中に、これって Ajax でやったら効果的なんじゃないかと思い、提案してみた。上司は知らなかったため、いくつか見せたところ、面白いからとりあえず普通に作って、納期に余裕があれば取り入れようとまとまった。
提案しておいて言うのもなんだけれど、そんな(上司にとって)未知の技術を、お客様にお渡しするものに取り込んでみようという結論を出されたことに少し抵抗を覚えた。
お客様は、革新的であることよりも、完全で確実な、安心できるものを求めている。そこに目新しいから、面白いからという理由で、まだ確立されていない技術を取り込むことは、ただのマスターベーションだ。
神経質になってフットワークが重くなるのはもちろんよろしくはないが、いくら身軽なベンチャーだからといって、いやベンチャーであるからこそ、安心していただくために、確かなものを提供するべきではないのか。
新しい技術が出てきたときに、アルファギーク達が弄繰り回して面白いものにしていくことで、 Web が良いものになっていっているのは確かだ。しかしそれは個人として、趣味として行うことであり、お金を払っているお客様を、人柱にするべきではない。
最近のはてなは、新しいものをどんどんと取り入れている。まるで会社自体がアルファギークのようだ。しかしそれは正しいことなのだろうか。はてなほどの知名度、注目度、ひいては影響力(技術屋界隈だけではなく、一般にも)を持った会社が、まだ浸透していないテクノロジや概念を自社風に扱うことで、それらの可能性を殺してしまう危険性も指摘されている。
アルファギークの動向追っかけ好きとしては、はてなの動向は見ていて面白い。しかしそれは会社として行うべきこと / 行っていいことなのだろうか。



アルファギーク化するはてな」ってタイトルにしようと思ったら、 blog 化するはてなダイアリー と似すぎていることに気づいて止めた。こんなことばかり書いているが、別にはてな叩きがしたいわけではない。好きだから言いたいこととかも出てくるだけで。